【賛助会員法人紹介】社会福祉法人 欣生会 - 日の出医療福祉グループ
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【賛助会員法人紹介】社会福祉法人 欣生会

日の出医療福祉グループは令和5年8月に社会福祉連携推進法人日の出医療福祉グループになりました。近隣の医療・福祉法人と社員法人・賛助会員法人という形で連携し、地域に広いネットワークを広げ「誰一人取り残さない社会」の実現を目指しています。

そんな当グループのグループ理念「HINODE PRIDE」に共感していただき、人材・資材面で協力体制を築いている賛助会員法人について連載形式で紹介してまいります。

第8弾 社会福祉法人 欣生会(きんせいかい)

<法人概要>
・本部所在地:〒899-7402 鹿児島県志布志市有明町野井倉2006-1 (Google map
・実施事業:高齢者福祉事業
・ホームページ:http://kinseikai.jp/

お話を伺った相手

本日はよろしくお願いいたします。
まず、社会福祉法人 欣生会について教えてください。

社会福祉法人 欣生会は、初代理事長の馬場 藤樹氏(開業医)が地域における老人福祉事業の必要性を感じ、信頼のおける従兄弟(現 上野 克比古理事長の父であり、初代施設長)と力を合わせ、昭和55年に鹿児島県曽於郡有明町野井倉(2006年に3町合併にて志布志市有明町)に創立いたしました。

特に「特別養護老人ホーム 小松の里」は平成の合併前の曽於郡8か町の中で3番目、3町合併の志布志(しぶし)市では最初の開設で、昭和56年に開設してから43年間運営しています。

法人の所在地である志布志市は、水田やシラス台地に広がる農林水産業と畜産業を産業とした町です。
今では、ふるさと納税の鰻で少しは全国的になっているのではないかと思います。

法人の規模はいかがですか?


現在は、特別養護老人ホームを中心に、短期入所事業・デイサービスセンター・居宅介護支援事業所の4事業を行っています。
売上高は令和5年度実績で約3億円、職員数は41名です。

「欣生会(きんせいかい)」の名前の由来を教えてください。

「欣生会」には、法人を設立した初代理事長の想いが込められています。高齢の方が少しでも幸福な明るい生活を送れるように「生きる欣(よろこ)び」という意図で名付けられました。

初代理事長のその想いのきっかけは…?

1970年の後半ごろ、馬場 藤樹氏(初代理事長)は開業医として、近隣自治会へボランティアで出張診察を実施されていました。
診察に出かけるたびに重症化している高齢者や介護をされている家族の困窮を目の当たりにして、高齢者を預かる施設の必要性を感じられていたそうです。

馬場先生は、親族で開催されていた「いとこ会」という集まりの場で「先の大戦で、若くして亡くなった戦友より私は長く生きながらえている。自分は、地域のために、高齢者福祉のために尽くしたい。これからは家族介護が大変な高齢者がもっと増えてくるので、それを見越して高齢者施設を造りたいと考えている。施設ができたら、在宅生活が困難な高齢者を受け入れられる。
また、懸命に介護をされている奥さん方の負担軽減になり、それらの方々を施設で雇用できれば家計も安定し、夫は出稼ぎに行かなくてもよくなるのではないか。地域に貢献することで、亡き戦友達もきっと褒めてくれると思う。」と話されたそうです。
「いとこ会」のメンバーはこの提案に大いに賛同され、一気に特別養護老人ホーム建設の機運が高まり、その実現に向けて走り出しました。
その際に、事務手続きを一手に受けて奔走されたのが、初代施設長となられた上野 卓志氏(現上野理事長の父)です。

初代理事長の地域への想いは、その祖父たちへの尊敬の想いが根底にあったようです。初代理事長の2人の祖父(馬場 藤吉氏と野井倉 甚兵衛氏)は、水源に恵まれない有明町に暮らす人々を助けるために、60年かけて手作業でトンネルを掘り、用水路を完成させました。「今のこの日本を作ったのは今の老人たちで、この国はこの老人を大事にしないといけない」と仰っていました。

ありがとうございました。
日の出医療福祉グループの賛助会員の中でも最も長い歴史を持つ欣生会ですが、掲げている法人理念を教えてください。

私たちは「誠心~おかげさまの心~」という基本理念を掲げています。

設立当時作成された職員心得に、「利用者は施設で安らかに生活できても、家族と一緒に生活できない寂しさがある。利用者の家族になったつもりで、『誠心』を込めてお世話すると共に温情溢れる施設の伝統を築いていこう。」という内容があり、その精神は現在にも引き継がれています。
入所者を人生の大先輩として敬い、これまでのご苦労(恩)に感謝する気持ちで介護サービスを提供していくことが大事なことだと思います。

施設では、どんなケアに取り組まれていますか?

特別養護老人ホーム 小松の里では平成30年から口腔ケアに取り組んでいます。
口腔ケアを行うことで、誤嚥性肺炎を予防するとともに食生活が改善され、食べることへの意欲も湧き、最終的には生きることへの意欲も増してきます。

取り組み当初、一般社団法人の歯科衛生士の皆さんと地元の「かすが歯科」のご協力のもと入所者への口腔ケアが始まり、その後職員も歯磨き指導、口腔ケア用品の選定など技術的な指導も受けました。現在は、かすが歯科の歯科衛生士に全入所者の口腔ケアを毎月行っていただいています。小松の里では今後も歯科医と連携し、全入所者の口腔ケア管理体制を維持していきます。

地域密着型通所介護事業は、1日の利用定員が18名以下という少人数デイサービスです。
特徴的なサービスとしては「買い物支援サービス」が挙げられます。利用者のお住まいは商店まで遠い場合が多く、日々の買い物に困っていらっしゃるので、サービス提供時間中に職員が希望される買い物を代行しており、利用者に喜ばれています。
また、毎週水曜日に移動販売車「とくし丸」が来園して、特別養護老人ホームの入所者とデイサービスの利用者が自ら楽しんで買い物をされています。

どのような職員育成をおこなっていますか?


新人職員、中途採用職員の職場定着のために「プリセプターシップ制度」を取り入れています。
先輩職員が指導・教育担当として一緒に介護業務を行い、業務上の不安、改善点は相談しながら取り組むことで、働きやすい環境を整えるようにしています。
入職から3か月間は毎月1回・半年後・9か月後・1年後に業務評価を行ない、面談により働く上での意見交換等、職場定着に向けて取組んでいます。

スキルアップ面は、新年度前に全職員に個人研修計画を立てて提出してもらっています。
個別課題の研修目標を立て、年間を通じて意識して取り組むことで、職員個々の資質向上、利用者サービスへ繋がるようにしています。また、その進捗状況の評価を、年2回の人事考課時に行っています。また、施設課題に応じた研修テーマを決めて、内部研修を毎月実施しています。

職員が自己研鑽や介護技術の習得、資格取得するため等の理由で講習会へ参加することを法人で支援する「資格取得支援制度」も設けています。この制度で介護支援専門員資格を取得された方もおられます。

日の出医療福祉グループに賛助会員として参画されたきっかけは何ですか?また、現在どのような部分で連携されていますか?

馬場理事が2014年に、20年来の交流があった日の出医療福祉グループ職員に欣生会を案内されたことです。
その当時は現在の体制になるとは夢にも思っておりませんでしたが、時が流れ行く中で、今後更に介護事業の運営が厳しくなることを踏まえ、現場としてもっといろいろな知恵を出し、より良い施設になるためには、経営状況を踏まえた情報提供やアドバイスが必要と感じ、日の出医療福祉グループの大西 壯司名誉代表にご相談したことがきっかけとなり、ご縁ができました。

日の出医療福祉グループと連携するにあたり、理事会にグループから法人運営を熟知しておられる2名の理事が就任されまして、法人の業務執行機関として、法人運営や業務改善への助言・指導をいただいていること心強く思っています。また、当法人職員が令和6年6月から社会福祉法人 日の出福祉会に出向していますが、出向先での業務遂行、研修体験を通じて、欣生会自体の運営に還元していく上で、人材研修は有益だと思います。
日の出医療福祉グループとの繋がりを活かし、職員の人事交流によって人財育成することを今後も続けていくとともに、出向に限らず、同世代の職員同士の意見交換の場をオンラインでも設け、情報交換や業務上の悩み解消の場とすることができればと思います。

また、日の出医療福祉グループは、インドネシア政府の国立職業訓練校と連携し、現地人材を養成されていますが、今後は外国人雇用についても協働を図っていきたいと考えています。それから、事業に係る経費抑制のために、給食や介護用品等グループで共有している情報を活用させていただき、収益の向上を目指していきたいと思います。

今後、欣生会が取り組まれたいことを教えてください。

これまで当法人は「地域福祉のセーフティネット」としての役割を果たしてまいりました。
利用者様が住み慣れた地域の中で自分らしい人生を最後まで続けることができるように「終の棲家」として、また、市が推進している地域包括ケアシステムでは、その社会資源の一つとして一役を担ってきたと思います。

また、市社会福祉協議会と連携して中学~高校生および一般の方々を対象とした「サマーボランティアスクールの受け入れ」や、当法人主催で市内の小・中学校を職員が訪問し、子どもたちへの「福祉体験学習の出前講座」を毎年実施しています。これらは社会福祉法人の責務である社会貢献活動の、福祉教育支援として行っています。この他にも、学校の一斉配信「学校安心・安全メール」の協力事業者として、学校や児童・生徒、保護者の安心・安全の一役となっています。
開設45周年を目前にし、今後は地域の皆さんが地域の繋がり作りと楽しい仲間作りの場として集える「高齢者ふれあいサロン」や「子ども食堂」の開催のほか、馬場理事の甥御さん(整形医師)の協力のもと初代理事長が取り組まれていた地域の健康増進を目指し「地域健康教室」の開催したいと考えています。

施設の老朽化による修繕、改修工事の必要性や収益の改善、人材確保、介護ICT・ロボット導入検討などといった課題も山積していますが、設立当初の原点に返り、既存の事業を充実させることに尽力しつつ、市の介護保険計画に連動した増床計画や計画性を持った事業展開等を進めてまいります。

欣生会は、長きにわたり地域の高齢者福祉に少しは寄与してこられたと自負しています。これからも法人を維持・発展させていくために、どのような戦略と行動が必要なのかを考えながら法人運営に携わっていきたいと考えます。

ご回答いただきありがとうございました!
最後にPRされたいことがあれば教えてください。


社会福祉法人 欣生会は、雄大にそびえ立つ桜島火山のある鹿児島県の東側、大隅半島志布志市にあります。
志布志市は4月24日を「しぶしの日」として記念日に制定しており、毎年記念行事が開催されているほか、市役所本庁の所在地が「鹿児島県志布志市志布志町志布志 志布志庁舎」と、住所に「志」が8つある市としてテレビ等でたびたび紹介されています。

欣生会は、その志布志町の隣町にあたる、緑豊かな有明町野井倉地区にあります。山々に囲まれた、さつまいも畑やお茶畑が連なった原風景の心が和む環境の中で、法人理念にある「おかげさまの心」を持って今後も地域社会の支援をさせていただきます

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